事例1029 「コンクリート砕石、代替品の疑い」
東名阪集中工事のため、今日も三重県まで列車移動。
早めに目的地の駅に着いたにもかかわらず、タクシーがいない。
駅は特急も止まる駅。すぐに乗れると思ったのが間違いでした。
タクシーに乗れたのは結局、30分後。
10分遅刻で、弁護士などを待たせてしまいました。
■(1)今回の事例______________
「コンクリート砕石、代替品の疑い」
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◆写真解説
RCレーダーによる基礎内部の異常画像。
砕石の代替品として鉄鋼スラグなどが使われている可能性が高い。
◆内容説明
今まで見たことがない画像が出てきて、最初は機械の故障かと思った。
そこで隣の擁壁に機械をあてると、いつもどおり正常な画像が出てきた。
↓正常な画像 山の頂点に鉄筋がある。
縦軸:深さ 横軸:距離
機械メーカーへ画像を見てもらうと、私の予想どおり、
通常のコンクリートの材料でないものが混じっていることを指摘された。
良質な砕石の不足、地球環境などを考えれば、
鉄鋼スラグなどの代用品を使うことはダメではない。
ただ、住宅の基礎で使われることはほとんどなく、
きちんと管理したうえで使用、施工されたか疑問が残る。
おそらく、元請けの指示はなく、基礎屋が勝手に注文した可能性が高い。
実際に何を使ったか、情報開示を求めていくところです。
なぜ、代用品を使ったのか、理由も聞いてみたいです。
◆対策
住宅の現場では、生コンの注文を基礎屋に任せでチェックしていないケースが多い。
事前に配合計画書を取り寄せ、中身をチェックする。
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■(2)編集後記
今回の例は、鉄筋探査を行わない限り発覚しなかった事項です。
RCレーダー自体、普通にある機械ではないため、
何かきっかけがないと使うことはないです。
今週も、鉄筋位置の確認依頼を受けました。
この機械、4つタイヤがついていて、車のおもちゃのような姿。
立ち会った方に、「値段はトヨタ アクアが買える」と説明をしたら驚いてました。
健康診断と同じで、検査をしないとわからないことがあります。
結果はどうであれ、やれることは最大限やっておくことをお勧めします。