事例1083 「野地板の結露」
ようやく年度末のバタバタがひと段落しました。
手つかずだった書類などの処理に追われています。
■(1)今回の事例______________
「野地板の腐朽」
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◆写真解説
屋根下地合板の腐朽。屋根断熱の家。
この下にある通気層に出口がなく、湿気がこもり、結露を起こした。
◆内容説明
省エネ化が進み、屋根断熱の比率が高くなっている。
屋根断熱にする場合、断熱材の外側に通気層を取るのが一般的。
理由は、断熱材を通過した水蒸気を逃がすため。
通気層の施工は壁でも一般的に施工されるが、
通気の入口、出口を気にしない職人が多い。
通気層のスペースだけあればOKだと思い込んでいる。
通気層内の暖かい空気は下から上へ移動する。水蒸気も同じ。
上面で抜ける箇所が無ければ、水蒸気は溜まる一方で、飽和すると結露を起こす。
今回紹介した例も、通気層の施工はあるが、隅棟部で出口がない。
空気が抜けないため、水蒸気がたまり、野地板が結露した。
◆対策
通気層は、空気の出入口を確保する。
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■(2)編集後記
今回紹介した例は、最近多い。来週からもう1件、屋根をやり替える現場があります。
工法が変わっていく過程で、不具合は出やすいです。