レオパレス施工不備
アパート建築で有名なレオパレス。
界壁の施工不備のニュースが出た。
界壁とは、共同住宅等の世帯間の壁。
木造では両面石膏ボード2重張り。内部はグラスウール24K等を入れます。
主な役割は防火、防音。
最上階の天井裏で、屋根の野地板まで達してないといけないが、
未施工だった現場が200棟以上あるようだ。
最上階の天井裏に人が入るスペースがあれば、隣の世帯へ行けてしまう。
あってはならないミスです。
なぜ、こんなミスが起きるのか?
大工が共同住宅などの工事をしたことがなく、界壁の基準が分からない。
社内検査も天井裏まで見ない。また、収益用の建物のため、我々のような第三者検査が入るのも稀。
普段目につかないところだけに、発見されにくい。
ちょうど1年前、木造3階の共同住宅の瑕疵検査依頼を受けた。
オーナーが、施工に不安を感じたのが依頼のきっかけ。
検査の結果、レオパレス同様、最上階の天井裏の界壁は未施工、
その他、耐力壁のほとんどが、きちんと施工されていないことが発覚した。
大地震が来れば、倒壊する可能性が高いレベルであった。
検査後、お互い弁護士を入れて、修理の実施が決まり、この3月に補修工事が完了した。
過去、レオパレスの分譲住宅の検査に入り、大改修させたことがある。
工事後、下請け業者の社長が、お前のせいで500万円損したと怒鳴り込んできた。
責任を全て下請けにかぶせたようだ。
今回も、おそらく同様でしょう。
今現在、鉄筋コンクリート賃貸マンションの新築検査を数件受けています。
入居者の安全、売却時、瑕疵による価格の下落を防ぐためにも、検査は必要だと思います。