事例1212 「屋根改修工事の不備」
緊急事態宣言中のため、いくつか欠陥検査を保留しています。
出張がないと、3時起きや長距離移動をしなくて済むため、体は楽です。
ただ、保留した分、解除になってからは、忙しくなりそうです。
■(1)今回の事例_____________
「屋根改修工事の不備」
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◆写真解説
屋根改修工事を行ったが雨漏りが発生。
改修工事で既存(カラーベスト)の上に新たな金属屋根材を施工した際、
ルーフィング施工を忘れたことが原因。
(写真は新設屋根材を一部めくった状態。ルーフィングがない)
◆内容説明
既存屋根を撤去すると処分費や解体手間がかかるため、
屋根や外装においては、新しいものを既存の上からかぶせる
カバー工法での改修が多い。
屋根の防水は、通常、仕上げ材とルーフィングの2つがセット。
改修の際、古いルーフィングは劣化しているため、当然、
新たなルーフィングの施工が必要なことは、プロならわかるはず。
業者が無知なため、施工を省略した。
新たに施工する材料の施工マニュアルを読めば、
ルーフィングが必要なことが記載されている。
多くの職人、現場監督はマニュアルを見ない。
◆対策
業者の良し悪しは、新築よりリフォームの方が見極めが難しい。
慎重に業者を選び、工事中は自分で写真を撮り、記録を残す。
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■(2)編集後記
ここ数年、社内検査を外注に委託するケースが増えている。
私が現場を見る限り、自社できちんと検査している会社の方が圧倒的に品質が良い。
第三者検査を入れてますという謳い文句に騙されてはいけません。
先日、全棟、外注の検査会社に検査を委託している会社の現場に入った。
重要な屋根通気の納まりに大きな問題があり、今まで指摘を受けてないか
訪ねたところ、言われたことがないという回答でした。
何社か業者向けの検査会社がありますが、どこも似たような感じです。