事例1249 「スリーブ孔拡大」
昔は3月が仕事のピークでしたが、
最近は2月に分散する傾向で、3月に検査が
集中するということがなくなりました。
それでも、思っていたより、バタバタはしていて、
この3連休も、仕事しております。
■(1)今回の事例_____________
「スリーブ孔拡大」
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◆写真解説
基礎スリーブ孔。
配管勾配の高さが合わず、上に孔をあとあけした。
鉄筋を切断していないものの、孔拡大に対応した
補強ができていない。
◆内容説明
当初設置したスリーブ位置が低く、配管勾配を取るために、
既存のスリーブ上に追加で孔をあけた。
基礎に孔をあけること自体、規定どおりであれば問題ないが、
孔の大きさに応じて、補強筋を入れる必要がある。
あとから補強はできないため、構造耐力上、問題がある。
もう一つNG施工が写っている。
写真一番右、2つのスリーブ孔の近接。
本来、規定の距離を取る必要がある。
◆対策
住宅の設計においては、設備設計を詳細に行う会社は少なく、
排水管は高さの制約がない、人通口を通す例が多い。
スリーブを設ける場合は、詳細な配管図をつくる。
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■(2)編集後記
先日、良い報告を頂きました。
昨年欠陥検査を行った家、話し合い(裁判外)の結果、
建て替えが決まりました。
建て替えや買取りで終わるものばかりだと良いですが、
好ましくない結果で終わるものも、たくさんあります。
紛争になった際、最終結果に影響を及ぼすのは、
不具合の内容以外に、依頼先の対応が関係します。
依頼先を決める時、もめた時の対応の良し悪しまで
考えて決める方はいないと思います。
紛争解決を多く見ている私からすれば、
もめる確率はわずかですが、万が一のために
そこを考慮することは重要だと考えています。
契約までは、どの営業マンもいい顔をするので、見極めるのは
難しいです。とはいえ、情報収集をすれば、分かる場合もあります。
弊社は、大手や東海地方の有名工務店であれば、
そのあたりの情報は即答できます。
(対応が悪い会社においては、マイナスの情報であり、
電話やメールではお答えはできません)