事例1255 「工事中の濡れによるカビ繁殖」
太陽光発電の設置義務化が、東京都から将来的には
他の都市部へも広がると思います。
数は少ないですが、太陽光発電に関するトラブルも
出ていて、条例などで義務化になるとトラブルは
急増すると思います。
■(1)今回の事例_____________
「工事中の濡れによるカビ繁殖」
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◆写真解説
土台のカビ。工事中、雨に濡れ、乾燥が遅いと木部に
カビが繁殖しやすい。床下が一番乾きにくく、屋根や
2階床などは乾燥が早い。
1階床を濡らさないことが重要。
◆内容説明
基礎断熱仕様の家。工事中、1階床が雨に濡れ、床下の
乾燥が悪いためにカビが発生した。
カビが繁殖した場合は、放置しておくと、カビの胞子が、
室内まで上がってくることが多く、適切な除カビ処理が
必要。
◆対策
雨に濡れた場合は、合板をめくるか換気扇で風を送るなど
木部を乾燥させる。
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■(2)編集後記
設計途中で、契約解除となって裁判をしている家の設計料
算定をしました。
建物が特殊、業務が中途半端、設計図が基準法などの規定に
違反する部分がいくつかあり、結構難題でした。
こういった設計に対するトラブルは多く、いろいろ提案して
もらったあと、正式な契約に至らないと、設計料を請求される
ケースがあります。
今回の例は、設計業務は全て完了しているという相手の主張で
役に立たない図面に満額の設計料を請求されています。
過去の判例などを見ても、契約書の有無はあまり関係がなく
最低、実働時間分は支払いする判断が多いです。
役に立たない図面なのに、相手の請求額の1/10くらいは、
支払うことになると思います。