事例1261 「基礎コア抜き 鉄筋切断」
先週は、炎天下の中で動きまわった日がありました。
作業中は、汗が出るのも心地よく、もっとできる
気持ちになるので、要注意です。
無理し過ぎると、帰ってから翌日にかけての
反動が大きいです。
■(1)今回の事例_____________
「基礎コア抜き 鉄筋切断」
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◆写真解説
基礎立ち上がりにガス管を通すため、孔をあとからあけた。
位置が悪く、鉄筋を削った。赤線が主筋。
◆内容説明
コア抜き(孔のあとあけ)を指摘すると、コア抜きしていない
と反論がくることがある。
写真の孔の廻りのコンクリートが破断しているのは、コア抜きの
現象。外側から孔をあけていくと、最後は写真のようになるため
コア抜きかどうかの判断は容易につく。
(このような現象は板でも同じです)
あとあけは、やむを得ないケースもあるが、
・鉄筋を切断しない
・鉄筋のかぶりを取る
・構造的に影響のない箇所にあける
事が重要です。ちなみに写真の上端への孔あけは、好ましい位置
ではありません。
◆対策
設計変更などでやむを得ず、コア抜きする場合は、
監理者などに指示を仰ぎ、鉄筋位置を探査してからあける。
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■(2)編集後記
欠陥住宅を認知するパターンは、
1、雨漏り、カビなどの発生で自分で家がおかしいと気づく
2、その後、家全体を疑い、専門家に検査してもらい
その他の瑕疵を知る。
1だけでも、相手の対応によっては精神的なダメージが大きい
ですが、2で重大な瑕疵が発覚すると、さらに追い打ちをかけ
てしまうことがあります。
Aさんは、1でもかなり精神的にまいり、それを察したのか、
複数の行政機関、建築士、弁護士から逃げられる。2で私に
検査依頼(何となく察しましたが断るレベルではなく引き受け)
、建て替えが必要な重大瑕疵が発覚。その後、引き受けてくれる
弁護士がいないくらい、精神状態が悪くなっています。
家に対する思いは、施主側と造る側では開きが大きい。
欠陥住宅であっても、1の症状がなければ、知らずに住んで
いる方が大半なため、業者も頻繫にトラブルになるわけでは
なく、品質に関し、疎かになりやすい。
(痛い目にあってもすぐ忘れる業者も多いですが)
Aさんの件は、弁護士が決まらないと先に進みません。
弁護士が決まったところで、本人の状態によっては
この先、意思疎通の件などで、いろいろ難しいことが
多いかと思います。
親戚の方からは、何度も連絡を頂いておりますが、
弁護士選任に難航しています。