事例1313「夏型壁内結露」
2月もあと3日。昔は忙しさのピークが3月でした
が、最近は3月に完成が集中しないようになりまし
た。今年もおそらく、それほど完成検査は集中しな
いと思います。
🔳1 今回の事例____________
「夏型壁内結露」
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◆写真解説
外壁通気層の上部に空気の出口がなく、夏場、
猛烈に通気層内が湿気て結露が発生。
夏型の壁内結露。
◆内容説明
外壁通気層の上部が塞がれていて、空気が抜けず、
通気層内に水蒸気が滞留。木部が湿り、断熱材の
防湿材の隙間から水蒸気が室内側へ移動し、石膏
ボードも湿気る。
当初、施工会社は雨漏りだと判断。何度か修理を
しても改善されないため、修理を放棄した。
結露は住まい方に問題があると決めつけ、対応
しないケースが多い。
◆対策
昼間、日射で暖められた空気は上方へ移動する。
屋根や外壁の通気層の上部に空気の出口を設ける。
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🔳2 編集後記
今回紹介した壁内結露は、雨漏りと区別がしずらい
時があります。その時は念のため、水かけ試験を
実施し、雨漏りでないことを確認します。
先週末に検査した現場は、雨漏り検査の依頼を受け
検査に行きましたが、最終、結露と断定しました。
私たちも当初、現場の状況を見て、雨漏りだと思っ
たため、4時間弱も水かけを行いました。
予想した時間をかなり過ぎても雨漏りを再現できず
水かけを止めて、結露が発生する要因があるかの
検査を実施。結露発生の要因が確認できたため、
結露と結論付けました。