事例353(モイス釘打ち忘れ)

 こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 今日は寒い中、朝から夕方まで
 現場に出っぱなし。
 
 現在18時。退社してもいい時間ですが、
 明日また検査なので、
 今から書類をまとめないといけません。
 
 
■(1)今回の事例___________

  「モイス釘打ち忘れ」
 __________________
 
 353

  
 
 ◆写真解説
 
 構造用面材(モイス)、釘打ち忘れ。
 
 同じ現場で、写真の箇所以外に
 全部で6ヶ所ほど同様の打ち忘れあり。
 所定の耐力が確保できない。

 
 ◆内容説明
 
 木造住宅で、筋交いの代わりに
 合板などの面材を張る現場が増えています。
 
 写真は、タ◎ホームが使っている
 「モイス」という耐力面材。
 http://www.mmkz.co.jp/products/moiss_moisstm.html
 
 
 所定の耐力を出すには、釘打ちが重要。
 急いで施工すると、いくつか打ち忘れが起きる。
 
 上記に記載したメーカーで、私が今まで検査した
 全ての現場で打ち忘れを見つけている。
 
 
 ◆対策
 
 瑕疵保証などの検査は、この釘を全て見ていると
 時間がかかるので、全て見ない。
 
 構造上重要な部分でありながら、
 あとから見えなくなるため
 隠れる前に、第三者検査などを入れて
 全数確認することが大事。
 
 
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■(2)編集後記
 
 
 検査業務を始めて11年目。
 こんな初体験がありました。
 
 それは、名古屋の分譲業者Uから
 「欠陥を見つけていただき、ありがとう」と言われました。
 
 
 普通なら「補修で金がかかる」と
 業者から、恨まれることはあっても、
 感謝されることはない。
 
 
 さらに驚いたのは、
 この業者、同じタイプ家の構造図をチェックし
 同様のミスがある家を探し、お客さんへ事実を報告した。
 
 これだけでなく、同じ分譲地内の方へ、
 瑕疵が発覚した事実を公表し、同じような瑕疵があるか
 自社で検査する旨を申し出た。
 
 
 このような対処、
 世間の常識では、当たり前のことですが、
 不動産業界にとっては非常識なこと。
 
 対応のすばらしさを褒めると、担当部長は
 「地元密着企業だから、いい加減なことはできない」
 と言いました。
 
 
 分譲大手W社、E社、大手建材メーカーのN社は
 少しくらい見習って欲しいですね。
 
 
 U社の分譲住宅、今回ミスはありましたが
 その他、全般的にはきちんと施工されていました。
 
 
 
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