事例384『筋交い金物のビス不足』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今日、新しい計測機械が届きました。
今まで使っていたものが古くなり
壊れる前に買い換えました。
あまり量産していない機械ですが、
以前のものと比べ、かなりコンパクトになり
性能、機能もUPしている。
これでまた数年、安心して検査できます。
■(1)今回の事例__________
「筋交い金物のビス不足」
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◆写真解説
筋交い金物のビス抜け。
柱にあいているボルト穴に干渉し、
ビスが1本施工できない。
1本不足でもNG。
◆内容説明
編集後記の内容で「筋交い」が出てくるため
今回これを掲載しました。
以前も紹介していますが、
筋交い金物のビス抜けは、意外と多い。
今回の例は、金物の種類を交換すれば
ビスは全て施工できた。
交換が面倒なので、そのままにされてしまったと思う。
メーカーが指定した種類、本数を守らないと
端部の緊結にならず、建築基準法違反になる。
◆対策
現場によっては、金物が裏側に付いていて
よく見えないこともある。
構造上重要な金物。
全数、ビスをチェックしたい。
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■(2)編集後記
住宅の第三者検査員を大まかに分類すると
1、確認申請、性能評価の検査員
2、住宅瑕疵担保保証の検査員
3、社内検査を代行する外注検査員
4、施主から依頼を受ける検査員
1,2は国の制度によるもの。
これら検査員のレベルを、
木造住宅の筋交いを例として説明します。
・筋交いの位置が図面どおりか、
端部の固定金物のビスが全部打ってあるか、
全てを確認するのが、私たちのような4番の検査員。
・筋交いの位置が図面どおりか検査をするが、
金物は一部確認できれば、全数は見ないのが
1番の性能評価や2番の住宅瑕疵担保保証の検査員。
・一部の筋交い、金物を確認するだけが
1番の確認申請の検査員。
3つに分けましたが、もちろん組織や人によって
レベルは違います。何も見ずに全体を眺めて帰る
1や2番の検査員も何度か見ています。
先週ある現場で、私と住宅瑕疵保証、確認申請の3名の検査員が
同時に構造の検査を始めた。
施主も居る手前、一番その雰囲気が嫌そうだったのは、
中間検査に来た確認申請の検査員。
たぶん、同時に検査したのでは、すぐに終わって帰るため、
施主に検査の適当さがバレるからでしょう。
そのためか、いつもならさっと見て帰るところ、
私が1階に居たら、2階へ上がって行き、
釘の抜けなどをチェックし始めた。
その後、数本の抜けを発見し、
大工さんに直接、是正を指示していた。
やろうと思えば、きちんと検査できるんです。
4の施主依頼の検査員が入る物件数は、全体からすると僅か。
監理者不在の住宅現場。
現場に入る第三者の検査員の皆が、細かくチェックすれば
欠陥は、かなり減るはずです。
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