事例361『サイコロ不足』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今日の午後、高さの低い床下に入って来ました。
いつも床下は、小さな台車に乗って移動するため
久々のほふく前進。
きっと数日後、筋肉痛になるでしょう。
■(1)今回の事例___________
「サイコロ不足」
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◆写真解説
基礎のスラブ筋。下にかうサイコロが不十分。
これでは人が乗ったり、
コンクリートの重みで鉄筋が下がり、
かぶり不足になる。
◆内容説明
ベタ基礎のスラブ筋の写真。
最近はこの部分の鉄筋ピッチが、
200mmや150mmが主流。
そうなると、鉄筋を踏まないで
基礎内部を歩くことはできない。
踏んで写真のように、地面につくようではダメ。
確実にコンクリート打設時に、
かぶり(6cm以上)が確保できなくなる。
通常、鉄筋と地面のあきを取る「サイコロ」※
を1M間隔で施工すれば、問題はない。
※サイコロの形をしたコンクリート製のかいもの。
◆対策
鉄筋の検査時、私はサイコロの位置も確かめています。
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■(2)編集後記
東北地方太平洋沖地震
「液状化現象」の被害も悲惨です。
地中に埋設されている上下水道、ガス
の影響も大きいですが
沈下した家は、かなり悲惨です。
家を持ち上げるのに
数百万円の工事費が必要になるからです。
TVでもよく解説されていますが
液状化現象が起きる地盤は「砂」。
海沿いでなくても、砂で埋め立てられた地区でも
被害が出ています。
粘土はベタつくため、嫌う人が多いですが
液状化現象は起きません。
地盤調査の書類を見れば、土質がわかります。
(住宅の地盤調査では、推定で土質が出ています)
以前、愛知県と公団(現UR都市機構)が造成した土地の
地盤沈下の裁判にかかわりました。
県などは、造成の責任を取る気はありません。
建築業者が悪いと主張し続けています。
また、裁判に出てくる担当者は、かなり攻撃的。
裁判に負けても、
彼らは個人的な金銭損失はありません。
それでも勝つために一生懸命なのは、
税金を使わないように
努力してくれているのでしょうか?
たぶんそうではなく、組織の中で、
自分の役割を遂行するためでしょうね。
現象が起きてから後悔しても遅い!
今回の地震被害の教訓を生かし、
土地を買う時は、土質を調べてから買いましょう。
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