事例429『アンカーボルトが出すぎている』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
 
 
 朝一番で、自宅から徒歩3分の現場検査に行ってきました。
 今日の検査予定は夕方にあと1件。
 
 この時間、事務所にいるのは久しぶりです。
 
 
■(1)今回の事例___________
  「アンカーボルトが出すぎている」
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欠陥住宅を調査する建築士のブログ-アンカーボルトの出
 
 ◆写真解説
 
 1本だけ、アンカーボルトが出過ぎている。
 基礎への埋込み不足+これではナットが締まらない。
 
 
 ◆内容説明
 
 通常より10CMほど余分に出ている。
 
 アンカーボルトの施工方法は、生コン打設時に入れる「田植え式」
 
 ねじ山の部分が限られるので、これではナットが締まらない。
 10CMも上に上がると、埋込み深さが足らず、
 引き抜き力低下につながる。
 
 
 なぜ、コンクリートが固まる前に
 職人が気づかないのか?
 
 たぶん、すぐに次の現場へ行かないといけないなど、
 急いで仕事していたからでしょう。
 
 コンクリート打設は、十分手をかけないと
 空洞やひび割れの原因になります。
 
 現場でじっくり手をかけていれば
 これは、気がつくはずです。
 
 
 ◆対策
 
 アンカーボルトを型枠にきちんと止めてから
 コンクリートを打設する。
 
 
 
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■(2)編集後記
 
 少し前に「FREE]という本が話題になったように
 巷で、無料のものが増えている。
 
 何でも無料が良いのか?
 もちろん金銭的には、当たり前です。
 しかし、その裏側をきちんと理解して利用しないといけない。
 
 
 住宅紛争も無料または、安くできることを願う人は多い。
 安いだけで飛びつくと、意外な展開になることもあります。
 
 実際に、相談を受けた例を紹介します。
 
 
 建設住宅性能評価書を交付された「評価住宅」は
 1万円の申請料で紛争処理が行える。
 
 しかし、平均5回ほど日にちを要する話し合いに
 合計1万円で弁護士、建築士が動くわけがない。
 
 
 差額の費用は、性能評価機関などから出ているはず。
 
 
 特に、中立、公正が保てない事例は、
 性能評価機関の検査ミスが原因でもある紛争。
 
 「業者 VS 施主」の争いなのに
 「悪いのは性能評価機関だ」となりそうな時、
 
 お金を支払う側として、または、同業界内のつながりで、
 建築士に圧力をかけることもあるようです。
 
 事実、相談を受けた例では、
 担当した建築士の態度が途中で変わり
 基準的に黒のものを、白だと言っていたそうです。
 (現在はネットで調べると、素人でも分かるものがある)
 
 
 第三者といっても、ボランティアでない限り
 報酬を得る目的でそこへ来ているわけで、
 お金を払う側は、その弱みの部分を十分承知している。
 
 オリンパスや大王製紙の監査法人も同じことです。
 
 
 
 
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