事例135(合板等級違い)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
昨日、今年初の検査に行きました。
また、いつもどうりの毎日が始まります。
■(1)今回の事例__________________
・「構造用合板の強度等級の違い」
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◆写真解説 ↑クリックすると拡大します
2×4 外壁構造用合板
設計では強度性能1級を指示しているが
現場は2級が使用されていた。
◆内容説明
まずは1級と2級の違い (Wikipediaより引用)
「等級は強度により、1級と2級がある。
1級のものは曲げ性能、面内せん断性能等について
試験を実施し、特定の基準値を満たしたものを示す。
2級のものは、そうでないものを示す。
一般的に構造用合板は2級でもこれらの特性に優れて
いるため、特別な用途でない限り、壁下地・床下地・
屋根下地においては2級が主に用いられる。」
これに補足し「壁倍率」は0.5倍の違いがあります。
1級の設計に対し2級を使うと
耐震、耐風の構造的に図面どうりでない。
単に確認ミス、勘違いで起きうる事例です。
◆対策
「壁量計算書」で構造用合板の等級を確認。
9mm 1級 3.5倍
2級 3.0倍
(注意 外周壁は石膏ボードの倍率がプラスされて
表示している場合がある。
石膏ボードは1.0倍)
あとは現場で合板の刻印の確認。
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■(2)編集後記
新年早々、サッシの耐火偽装のニュースが出ました。
問題になったのは枠が樹脂製のサッシ。
北海道、東北で多く使われたのは
アルミに比べ断熱性が良いためです。
建築する地域によっては延焼防止のために
窓の防火性能が求められます。
その性能を偽装した事件です。
昨年、ニチアスが外装材で同様の指摘を受けたり
これからも出てくるかもしれません。
防火認定を受けたサッシは
形が同じでも価格は当然割高です。
また、長く使うものであるし、万が一の火災時を考えますと
中国産を日本産として売った食品偽装より
悪質だと思います。
近年、設計でこのサッシを使ったことがあり
気になりカタログを見ますと
「国内初の防火認定樹脂サッシ」と
書かれています。
・・・・・・・。