欠陥住宅事例71
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
3月末は昼間、検査ばかりの毎日。
~今回は基礎の破損です。
■今回の事例______________________
・「アンカーボルト部、基礎の破損」
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写真解説:アンカーボルトのある部分の基礎が
一部破損している。
躯体と基礎をつなぐ「アンカーボルト」
施工が悪く位置がずれてしまう事は
木造ではよくあります。
ズレが軽微であれば
上部を曲げて正規の位置へ直すことはできますが、
コンクリートの強度が養生初期で不十分だったり
アンカー自身のかぶり(アンカー廻りのコンクリートの厚み)
が少ない等の場合
強く叩いたり、無理に曲げると
コンクリートが破損します。
コンクリートが破損すれば、アンカーボルト自体の
埋め込み深さやかぶりの確保はできず
強度不足は明らかです。
◆対策
事前に位置を確認してきちんと施工すること
最近の鉄骨系、プレハブメーカーは
アンカー位置の管理は徹底しててすばらしいです。
位置の確認以外では
コンクリートの養生期間をきちんと取り
コンクリートの強度がきちんと出てから
アンカーボルトを直す。
気温5度以上で5日、15度以上で3日
型枠を置きましょう。
型枠設置期間は現場で短縮されがちです。
基準があるものは守らせましょう。
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■(2)編集後記 (普段はメルマガでのみ掲載してます)
よく検査を依頼する際に依頼者が迷われる事で
「業者との人間関係が崩れないか?」・・と
確かに業者にとったら、施主側から検査を入れることは
「信用されていない」と思うでしょう。
ただ、担当してくれた人、特に営業が
工事中もずっと関わってくれるとは限りません。
ここのところ、当社へたくさんの
『もめごと相談』がきます。
信じられない事例ばかり・・・
もめれば人間関係は崩れるどころではありません。
業者と良い信頼関係を工事中から完成後も保つためには
きちんと工事して、完成する事が一番大切です。