欠陥住宅事例59
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
『コンクリートかぶり不足』を紹介します。
■今回の事例__________________
・「基礎立上がりコンクリートかぶり不足」
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写真解説:基礎の立上がり かぶりが2.5CMしかない
(基準は4CM以上)
最近、ものすごく指摘の多い事例のため
過去に11発目で同じような事を紹介してますが、
再度取り上げ、違う切り口で説明しましょう。
(用語解説)
「鉄筋のかぶり厚さ」・・・
鉄筋廻りに付くコンクリートの厚さのこと
かぶりは建築基準法施行例に第79条に記載があります。
(鉄筋のかぶり厚さ)
第七十九条
鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、
耐力壁以外の壁又は床にあつては二センチメートル以上、
耐力壁、柱又ははりにあつては三センチメートル以上、
直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の
立上り部分にあつては四センチメートル以上、
基礎(布基礎の立上り部分を除く。)
にあつては捨コンクリートの部分を除いて
六センチメートル以上としなければならない
木造住宅などでは基礎部分のみが鉄筋コンクリートです。
法律文を簡単にすると
住宅の基礎のかぶりは
基礎の下部が6CM、その他4CMと覚えればよいです。
かぶりが守られないと
・強度
・耐久性 に影響します。
簡単ですから覚えて
時間があれば現場チェックしましょう。
検査指摘率はかなり高い事項で、当社が発行している
検査マニュアルにも「重要」表示しています。
◆対策
コンクリートを流し込む前にチェック
(スラブ、立ち上がりの各直前に)
▽業者の方へ・・・
最近は鉄筋探査の精度が良くなり
コンクリートを打ってしまえばかぶりはわからなくなる
という考えは通用しません。
鉄筋探査でかぶりは比較的正確に測れます。
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■(2)編集後記 (通常はメルマガにしか記載しません)
昨年、私が設計した家のお客様からメールを頂きました。
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長井さま
お忙しい中、どうもありがとうございます。
とても寒い日が続いていますが、高断熱と薪ストーブのおかげで、
暖かく過ごしています。
薪ストーブを1日おきに(僕の非番だけ)
17時から23時頃までしか焚いていませんが、
翌日の朝は室温が24度前後、その次の日の朝も20度ありますよ。
それで、今日の夕方から再度、
薪ストーブを焚いて・・・の繰り返しです。
2日焚かないと、室温も20度を切るかもしれません。
家の中に果物など置いておくと、痛みやすいかもしれません。
友達は、信じられないと言ってました。
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この家の断熱仕様はお客様が決めました。
かなり情報収集し、勉強されて、それを私に伝えて
設計が完成しました。
過剰ではと思っていましたがこのような結果となり
私自身もびっくりです