構造金物
「構造金物」・・今日行った現場でも間違った
取り付けをしてました。
阪神淡路大震災後の法改正(平成12年)で義務付け
られたもので、木造の在来工法に適用されます。
主にすじかいなど耐力壁(地震時などに突っ張る壁)
の柱の上下端部に付きます。金物を付ける目的は
柱が地震時に抜けないためです。
金物の選定方法は3種類ほどありますが、現状多くは
大工さんが適当につけている場合が多いです。
もちろん適当につけることは正しい選定方法では
ありません。
きちんと設計されていてもその図面を無視して施工
されるケースも珍しくありません。
大工さんに聞くと
「外周だけつければよい」
「1階の柱下だけに付ける」とか間違った認識をしています。
行政の中間検査があるから大丈夫という人もいますが
細かくは見られていません。現在有名な建築会社でも
最近見た3件中、きちんと付けれていた現場は0です。
完成後の検査でこれら金物の不備をよく発見します。
金物自体は安いものですが、完成した家に取り付けるのは
非常に困難です。
天井をめくる、壁を壊すなどしなければ付きません。
構造金物不備の家は50%以上はあると思います。
(99%そうだという他の建築士の意見もあります)
隠れ欠陥住宅(建築基準法違反)がたくさん出ている
ことが心配です。
この業界にリコールはありません。
住んでしまえば自分から気が付かないと違反は
わかりません。
当社の検査の重点ポイントの一つです。