欠陥対策費用の出所
弊社等の検査について、「欠陥を見つける費用や、欠陥を防ぐ費用を
施主が負担するのはおかしい」という意見をよく耳にします。
それは、ごもっともだと思います。
しかし、現実は欠陥を見つける費用や、欠陥を防ぐ費用は、
施主が負担しないといけない。
欠陥を防ぐための瑕疵保険の検査代。
業者から保険会社へ支払をしていますが、お金の出所は、施主です。
社内検査費用も見積書の経費、利益の中に入っています。
また、建築基準法第5条の4に「建築主は、(中略)建築士である工事監理者を
定めなければならない」とあります。
工事監理者を定めるのは施主の義務。工事監理がきちんとしていれば欠陥が防げるはず。
監理が不十分であれば、施主の選任ミスになります。
工事監理費、2000万円の家のケースで、一般的な設計事務所の建築士であれば
100万円弱くらいのことを言うでしょう。
実際、そこまでの費用を払っているケースは少ないと思います。
払っていても、建築士が図面作成業務に忙しく、あまり現場へ行かない。
又は、経験不足の所員に行かせる。現場へ行ったとしても、品質チェックをしないと
いうのが一般的です。
建築士や施工業者は利益確保のため、品質管理費を削る傾向が強い。
そのような現状ですから、自分側の建築士に自ら費用を払い、
きちんと現場をチェックさせることが重要だと思います。
今までに数件ですが、業者から欠陥対策についての問い合わせがあります。
利益を削ってでも、品質管理を重視をしようとする業者はかなり稀です。
問い合わせしてくる業者は、家造りに対し強い信念をもっている会社ばかりです。
金儲け目的に家を建てている会社からの問い合わせはありません。