事例1031 「フローリング ボンド未施工」
現在、基礎の着工が多くなっているようです。
今後、躯体の組み立てが忙しくなり、大工不足が懸念されます。
今年も新築の着工は、比較的多い見通しです。
■(1)今回の事例______________
「フローリング ボンド未施工」
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◆写真解説
家全体で床なりが発生。
フローリングをめくって見ると、必要である接着剤が全く付いていなかった。
◆内容説明
フローリング材のクレームは頻繁に起きている。
そのため、新築検査でタイミングが合えば、細かな個所を確認している。
施工不備を指摘すると、ほとんどの大工は反発する。
自分が良いと思って施工している方法にケチをつけられるからでしょう。
「あとから不備が出たら、全て責任を取れ」と言うと、黙って従うことが多い。
建材メーカーはクレームに備え、接着剤や釘の施工を強化してきた。
ただ、その情報が施工者側に伝わっていないことが、不備が多発する原因です。
フローリングの不備については、来月発売の日経ホームビルダー8月号で
詳しく紹介します。
◆対策
施工中、釘の長さ、施工位置、
ボンドの種類、ボンドの施工箇所を確認する。
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■(2)編集後記
瑕疵の責任を下請けに擦り付ける例が多い。
不具合を理由に、支払いを止めると、下請けへの支払いも止まる。
下請けに支払いをしなければ、元請けの損害はないか、減る。
中には、直接代金を請求してきたり、資材を勝手に引き上げる下請け業者もいる。
代金決済の前にもめた場合は、注意が必要です。