事例1040 「気密シート未施工」
自宅の寝室は2階建ての2階にあります。
今年の夏、エアコンを入れたのは未だ1回だけ。
夜は涼しいです。
家のある場所は標高50Mほど。
北側に大きな県の公園がありますが、環境は市街地です。
天井断熱材、風通し等を考慮して家をつくれば、涼しい家になります。
■(1)今回の事例______________
「気密シート未施工」
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◆写真解説
居室直上、バルコニー下のウレタン吹き付け。
外側に通気層がなく、室内側に気密シートの施工を図面で指示をしているが、施工し忘れた。
湿気が抜けず、結露を起こす恐れあり。
◆内容説明
ウレタン吹き付けにも種類があって、木造住宅で多く使われている
硬質ウレタンフォームA種3は、グラスウール同様、透湿性が高い。
そのため、外側には湿気を排出する通気層が必要。
ウレタンは、湿気を通さないイメージがあるため、
通気層を省略する場合でも、気密シートを忘れてしまう現場が多い。
湿気がこもり、冷えた部材に接すると、結露を起こす。
グラスウールやロックウールでは、気密シートを省略しないケースがほとんど。
ウレタンは、気密シートを省くことが多い。
(工務店さんによっては安全のため、気密シート施工を標準としている)
ウレタン吹き付けの家で、湿気が高いという申し出で伺うと、
通気層への水蒸気の排出が機能していないことが多い。
◆対策
ウレタン吹き付けの場合でも、気密シートの施工等
湿気対策を考慮する。
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■(2)編集後記
今年は結露の相談が多いです。
原因は、家の中途半端な気密化だと考えております。
省エネ化が進み、断熱施工などが一昔前より変化しています。
新しいことにチェレンジすれば、失敗が出る可能性は高いです。
ここ数年は、結露被害が増えると思います。
実績が少ない工法や材料に飛びつくのは危険です。