事例1064 「小屋束がない」
今週は木曜日まで現場予定がほぼフルに入っております。
年明けも予定が入りつつあります。
休みは29日の午後から4日までの予定です。
■(1)今回の事例______________
「小屋束がない」
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◆写真解説
小屋束(写真の赤で表示した柱)がない。屋根を受ける母屋の角部。
大工の加工ミスが原因。
◆内容説明
先月瑕疵検査に入った現場の写真です。
今現在でも、このようなミスが起きています。
躯体の木を大工の手で加工。
図面を書かずに加工したため、間違えたと思われる。
屋根荷重を支えるための構造材。
ミスに気付いた時点でやり替えるべきもの。
◆対策
この状態でも確認申請の中間検査はパスしている。
行政をあてにせず、自分の目か第三者で確認する。
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■(2)編集後記
しばらく、同じ現場の瑕疵写真を連続して掲載します。
姉歯マンション偽装事件以来、欠陥対策がいろいろと講じられました。
今回から紹介する例は、抜け道がある。国や行政に頼ってはダメだということを伝えます。
欠陥をつかんで多額の金銭的な債務を背負っても、自己責任だと片付けられます。
宅建業者、施工者、建築士を取り締まる行政。
欠陥被害者のために設けられた公的な相談機関。
どこも役に立ちません。裁判しか勧めない。
マスコミはマンションのような大きな建物には飛びつくが、
被害者が一家族である戸建てになると興味がない。
その結果、被害を与えた連中(以下)は何の責任も取らなくてよい。
違法な不動産取引をした個人の売主。
それを裏で手助けした宅建業者。
個人に名義を貸した宅建業者。
故意に瑕疵保険に入らない宅建業者。
重大な欠陥住宅を造った建築士、施工者。
重大な瑕疵を中間検査で見落とした民間検査会社。
重大な瑕疵があっても裁判しか解決方法がないというのは、建築行政が甘すぎる。
だから談合なども無くならない。