事例1142 「鋼製束の浮き」
6月も半ば、新築検査の手持ちが一時より減りましたが、
紛争関係の書類作成は、相変わらず多いです。
明日も裁判に参加。
そろそろ、裁判所の判断が出てくる頃。
こちらに有利な流れになると良いですが。
■(1)今回の事例______________
「鋼製束の浮き」
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◆写真解説
1階床を支える鋼製束の浮き。
施工途中にそのままになったと思われる。床がたわむ原因となる。
◆内容説明
社内検査後に伺った現場で指摘。
床下点検口の横なので、奥まで入らないでも確認は容易です。
鋼製束を1本、施工し忘れる例はあっても、
途中で施工をやめたのを見たのは初めて。
大工さんが完全に忘れてしまったのだと思います。
束を1本、飛ばしても、人が一人歩くくらいでは気づきません。
◆対策
完成時に床下をチェックする。
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■(2)編集後記
設計事務所の方たちの話によると、ハウスメーカーの営業マンが
間違ったことを平気でお客さんへ伝えてる例が多いようです。
私も思い当たることがあります。
この前、完成検査に行った際、営業も現場に来ていて、耐震などに関する
持論をお客さんへ述べていましたが、半分は間違っていると思いました。
技術的なことになると、営業は専門外。
カタログに書いている以上の深い説明は、無理だと思います。
大手などの場合、本社の研究部門の人以外、
詳しいことが分からないケースが多いです。
カタログなど、広告では何とでも書けますし、
口でも何とでも言えてしまうため、安易に信じ込むのは危険だと思います。