事例1161 「壁内のカビ」
今週は3日間、遠方への出張を組んでいるため、
名古屋にいるときは、スケジュールがぎっしり。
休みも余裕時間もありません。
■(1)今回の事例______________
「壁内のカビ」
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◆写真解説
壁内のカビ。スイッチが結露するという異常を感じ、検査を依頼。
壁を開けたところ、内部は柱までカビだらけだった。
◆内容説明
今年多かった依頼はカビ調査。
被害現場を数多く見させてもらい、たくさんのデータが取れています。
また、夏型結露に関する裁判所の判断が来年あたり出る事件もあり、
たくさんの事例に関わっています。
窓の結露はふき取りできますが、壁内に発生するカビは、処理できない。
問題になることが圧倒的に多いのは、夏場に起きる結露。
今回紹介した例の原因は、施工不良により湿った空気が壁内に滞留。
エアコンの冷えた空気で結露を起こし、その水分にカビが発生した。
ハウスメーカーは補修に応じるか、まだ回答は出ていません。
◆対策
海水温上昇の影響からか、夏場の湿度が高くなっている。
今年のような気候が続けば、結露、カビの被害は多発する。
壁にカビが生えたなどの症状があれば、早めに点検する。
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■(2)編集後記
来年の民法改正に向け、施工業者は施工要領書(マニュアル)などを
整え始めています。
悪い事ではありませんが、内容が多すぎるため、職人が覚えきれず、
間違った施工が行われてしまうこともあります。
大手は古くから施工マニュアルがあります。
新築検査でおかしいな箇所について指摘をすると、監督はマニュアル通りですと答える。
マニュアルを見せてとお願いし、照合すると施工が間違っていたりします。
第三者の立ち場で検査に入ると、事前にマニュアルの開示はしてもらえないことが多い。
疑問に思ったことは、これからもどんどん質問していこうと思います。