アンカーボルトが切れる
木造住宅のアンカーボルトのナット。
現在では、土台上にボルトを出さない納まりのため、
座金兼用のものを使う現場がほとんど。(写真)
昨年、アンカーボルトを締め付け中、ボルトが2本切れてしまった
という連絡をお客さんからいただいた。
詳しく聞いてみると、電動工具での締め付けがストップした場合、
さらに締め付けるためには手で締める。手で無理やり締めると、
ねじ山の途中で切断しやすい。
複数の大工さんに聞き取りしたところ、皆さんが経験していた。
切断したまま工事を進めた場合、レントゲンを撮らない限り
発覚することはない。隠蔽されやすく、構造上重要な接合部なので、
位置や数によっては、影響は大きい。
大工さんに原因を聞いてみた。
このナットの場合、土台の穴あけは上端からあける。
(座金の厚み分、座彫りするため)
土台に穴をあける際、垂直にあけることが難しく、多少斜めになる。
アンカーボルトも完全に垂直にはならない。
これらの要因からアンカーボルトと土台穴が接する箇所が出る。
土台との接触により、スムーズにナットが入らないが、
固定しないといけないため、強く締め付けてしまう。
大工さんの努力だけでは、どうにもならない面があるように思います。
メーカーに対し商品改良を促す予定です。