事例1185 「基礎がブロック」
今月より事務所での面談も再開したいと思います。
打合せテーブルには、アクリル板を設置するなど
できる限りの対策を講じます。
引き続きオンラインでの対応も致します。
■(1)今回の事例______________
「基礎がブロック」
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◆写真解説
耐震補強工事をした家。新設した耐力壁下の基礎がブロック。
これでは耐力壁が有効に働かない。
◆内容説明
告示に以下の記載がある。
「木造住宅の基礎は鉄筋コンクリート造とする」
基準を調べなくても、耐力壁下の基礎がブロックで良いとは
素人さんでも思わないでしょう。
床下の狭い空間で鉄筋コンクリートの基礎を造るのは手間がかかる。
手っ取り早く、ブロックで造ってしまったと思われる。
ブロックでは耐力壁にかかる地震力を受けきれない。
基礎まできちんと施工し、耐震壁が成立する。
◆対策
補助金を使う、耐震リフォームは役所のチェックが入る。
構造面において、設計と施工を分離するなど、施工者以外のチェックを入れる。
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■(2)編集後記
いろいろな現場を見てきて、以下の2通りの現場が多いと感じます。
1、社内検査をしていなくても職人が責任をもって施工し、問題が少ない現場。
2、職人の品質に対する意識が低く、社内検査をしているが、
その検査レベルも低いため、問題が多く残る現場。
1の職人さんの考えは、不具合で現場に呼び戻されると時間のロスになるため、
自分でチェックを欠かさない。失敗したらやり直す。
このタイプの職人さんで、さらに社内検査をきちんとすれば、
不具合が起きる確率はかなり低い。
2の職人さんは、社内検査が緩いことに甘んじて、
失敗しても直すのは面倒。言われたら直せばいいという考え。
社内検査のレベルが低い場合は、施主さん自身が目を光らせる必要があります。
私のデータでは、1のタイプはローコストメーカーに多い。
効率化を図らないと、儲からないシステムが要因になっていると思います。
2は意外にも大手ハウスメーカーに多い。元請けの力、縛りが強く、
職人の自立性を阻んでいるかもしれません。