隠蔽
先回、建て替え要求のことを書きました。
書類作成中に重大な問題だと思ったことは2つ。
1、建築は隠蔽が容易
2、隠蔽を見つける国のシステムが機能しないケースがある
隠蔽といえば、建築ではありませんが
最近、高速道路耐震補強工事での手抜きのニュースがあります。
NEXCOの管理下、施工管理などは徹底されている印象がありますが、
かなりの鉄筋量を意図的に抜くことができたのは驚きです。
検査や写真提出は厳しいはずですが、全てスルーし、
内部告発がなければ隠し通せた。
今回検査した住宅も重大な構造材を複数未施工。全ての検査をスルー、
施主からの指摘で発覚したという点で似ています。
内容は、工事中に施主から、複数の耐力壁未施工を指摘されたのにも関わらず、
2ケ所だけ施工し、他は施工したように装い耐力壁未施工のまま隠蔽。
完成、引き渡しをした。
なぜか確認申請の中間検査、瑕疵保険の構造検査は合格している。
重大な欠陥を防ぐのが目的であるこれら2つのダブルチェックが
この家では全く機能していない。
無償ならともかく、2つとも施主がお金を負担している検査です。
検査の結果、隠蔽箇所全ての証拠を確保。
現状、この家の構造耐力は、基準法の必要耐力を満たさないことも判明した。
施主はハウスメーカーが信用できず検査を依頼。施主が途中で気づくことなく、
また、指摘後にハウスメーカーを信用していたら発覚できなかった事例です。
未だに無くならない隠蔽問題。
マンション耐震偽装事件後、建築士法改正等、いろいろ強化はされましたが、
抜け道はいくらでもあるようです。