事例1240 「床下のカビ」
年末の休みまで、あと2週間ほど。
未だ、年内に予定を入れて欲しいという依頼がありますが、
特に混み合う時期でもあり、新築検査の枠以外、
ほとんど予定を埋めております。
また、今月対応できない予定を1月にスライドしているため、
欠陥住宅検査などは、これから依頼を頂きますと
2月の検査になる可能性が高いです。
■(1)今回の事例_____________
「床下のカビ」
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◆写真解説
1階床合板のカビ。基礎の打ち継ぎ部から雨が浸入。
基礎断熱仕様の家であるが、床下換気はなく、密閉状態。
それゆえ、床下が猛烈に湿気て、カビが大量発生した。
◆内容説明
カビ問題は、最近急増しております。裁判で争っている家も年々、
増えており、問題解決のノウハウをかなり蓄積しつつあります。
今回の例は、基礎の打ち継ぎ部が、地面より低く、地下水が浸入した。
これはよくあるパターンで、設計者や現場監督の経験が豊富であれば
予見できる内容です。
こうなると、水が入らないように防水し、
内部を徹底的に乾燥させ、除カビ、防カビ処理を行う必要がある。
もともと、床下の換気計画もないため、今後の湿気対策として、
床下換気の設置も、再発防止のために検討する必要がある。
◆対策
カビ被害を予見できる現場の実務者は非常に少ない。
夏場の湿気、カビ対策を家の計画時に検討する。
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■(2)編集後記
設計事務所に設計を委託。
工事中に第三者検査を入れる旨を伝えたところ、
拒否されたという話を伺いました。
設計者である建築士は自分自身の無知がばれるため、
NGを出すケースが多いです。
設計事務所は、開業資金がそれほど必要ではなく、独立しやすい商売。
独立しやすいため、十分な経験、知識の蓄積無しで独立する人も多く、
独立してしまうと、誰もダメ出しをしないため、
間違っていてもそのままになる。
最近は、設計、デザイン力のある工務店が増えています。
淘汰されないためには、検査を断っている場合ではないと思います。