事例1248 「サイディングの汚れ」
先週、これから建てる方の見積書をチェックした際、
昔に比べ確実に値上がりしていると思いました。
戦争が始まったことで、さらなる資材高騰が懸念され
家を建てる方には条件が悪くなっています。
■(1)今回の事例_____________
「サイディングの汚れ」
______________________
◆写真解説
サイディングの汚れ(藻、苔、カビ)。
築浅でも汚れがひどく、美観を著しく損傷している。
◆内容説明
外壁に藻などが付き、ハウスメーカーに連絡をすると、
よくあることで自然現象だから、自分で洗ってくださいと
言われるケースが多い。
藻などの付着を完全に防ぐことは難しく、少々であれば
仕方がない。しかし、写真のようにひどく汚れている場合は、
建物の設計や施工に問題があることが多い。
被害のひどい家に共通している内容として、
サイディングの色が汚れが目立ちやすい白系。
また、藻などが付くには水分は欠かせないため、
軒がなく、壁に雨が当たりやすい家、その他、
外壁通気層の施工に不備がある家が多い。
◆対策
周辺環境を見て、対策を講じる必要があると判断した場合、
濃い系の色のサイディングを選ぶか、外壁をガルバなどにするなど。
外壁通気を十分機能させることは、汚れに関係なく
建物の耐久性に影響するため、重要です。
==============================
■(2)編集後記
今月すでに、2つの裁判に参加しました。
建築紛争の当事者になった方が口をそろえて言うことは、
「こんなに、いい加減な場だと思わなかった」
今回も主張している主旨が、一部、ずれていて
説明をしても、聞く耳を持ってくれません。
そんな状況でも最終手段として裁判は必要で、
納得する、しないは別として、解決には有効です。