事例1253 「ゴミ隠し」
この仕事をしていると、10連休を取るのは難しい
です。
それでも、大型連休は、普段よりは現場スケジュール
が入りにくく、普段に比べ、休みが取りやすいです。
■(1)今回の事例_____________
「ゴミ隠し」
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◆写真解説
瓦ぶきの屋根。隅棟部に瓦の破片を入れている。
乾式施工においては重くなる、通気を阻害するなどの
デメリットしかないが、複数の業者へ聞き取りすると、
これが一般的な施工だという回答が多かった。
◆内容説明
破片は、隅棟部の瓦をカットしたもの。
ここの施工業者含め、複数の屋根業者に聞き取りした
ところ、回答の多くは、漆喰を使う湿式施工の時、瓦
の破片を入れて漆喰を施工するので、問題ないという
内容でした。
本現場は、湿式ではなく、乾式の施工。
今の時代、瓦のほとんどが乾式の施工で、湿式は少ない。
漆喰を施工しないのなら、瓦の破片に役割はなく、ゴミ
である。
念のため、瓦の施工マニュアルをいくつか確認しました
が、乾式施工において、割った瓦を入れるような表記は
ありません。
完成すれば見つからないため、下ろす手間、処分費削減
を目的として、故意にやっていると思われる。
それだけ発注単価が安く、利益が少ないのかもしれない。
地中や壁内、屋根裏などにゴミを放置するのと同じこと、
これで良いと判断していることが理解できない。
◆対策
工事中に確認すると言っても高所のため、
施主自身での確認は困難。
事前に瓦の処理について、確認をしておく。
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■(2)編集後記
本日、ネットのニュース、
欠陥住宅裁判で「慰謝料を認める異例の判決」という内容が
出てました。
このニュースを読んで、意外だと思われる方がほとんどだ
と思います。
弁護士のコメントで、
「建物の瑕疵(かし)で慰謝料が認められるのは画期的」
とあるように、欠陥住宅裁判では、私も慰謝料は認められ
ないものだと思っています。
裁判でなく、直接の話し合いであれば、慰謝料を請求し、
相手が支払うケースはあります。