施工精度
新築検査や完成済の建物検査の際、基礎の天端や
床の水平を測定します。
目的は不同沈下の有無、梁のたわみなどによる
短い距離での急傾斜がないかの確認です。
最近は地盤調査を行うため、歩いて気付くレベル
(1mの距離で6mm以上の高低差)の不同沈下は
起きにくいです。
それでも、傾斜の仕方によっては基礎が折れること
もあり、測定は重要です。
水平確認している作業を見て、無駄なことをして
いると時々、大工や現場監督に言われます。
確認して不具合が出る確率が数パーセントだから
無駄な作業だと思っているようです。
こちらは、たくさんの沈下や床の不陸事例を見て
きて、無駄だとは思っていません。
本来、大工や現場監督が確認すべき作業で、中には
水平を確認せず、床の傾斜なりに窓をつけたり、
カウンターを組む大工もいます。
施工、材料誤差もあるので、精密機械のような精度
を出すのは無理ですが、基礎施工時から水平、垂直
精度を意識することで品質向上につながります。