事例646『金属製笠木の省略』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
裁判中の事件での建築士チェンジ依頼が最近多い。
普通に設計の仕事をしていれば
争いごとに深く関わりたくない気持ちは理解できます。
ただ、途中で投げ出すくらいなら
最初から断っておけば良いのにと思います。
■(1)今回の事例_________
「金属製笠木の省略」
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◆写真解説
屋上壁立ち上がりのトップ。金属製の笠木がない。
コストダウンで省いたようですが、
これでは、経年劣化で雨漏りする。
◆内容説明
笠木を省き、外壁材をトップに打ち付け
隙間をシーリングしただけの施工。
これでは、シーリングが切れてしまえば
雨漏りすることは確実です。
以前、ダイライト(外壁仕上げとして使用しない材)
に塗装仕上げしただけの外壁を見たことがあります。
それと同様な施工です。
◆対策
建築士にこれでいいと言われたら
素人さんは信用してしまうでしょう。
完成時でも第三者に見てもらうことが大事です。
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■(2)編集後記
木造住宅の工事で、最初に大工さんが行う仕事は
基礎の上に載せる土台敷き。
この施工時に、施主さんから「NO」を突きつけられる
大工さんが意外と多いです。
「NO」の理由は仕事の雑さ。
・穴のあけ間違いが多い。
・泥だらけの靴で土台の上を歩く。
・木を強く叩きすぎて、割っても知らん顔など。
反省して、次から丁寧に施工をすれば良いが
大半の大工さんは自分から、仕事をおりてしまう。
丁寧な仕事をやる自信がないのでしょう。
施主さんの目は厳しくなっています。
時代遅れの考えでは、
仕事が減った特に真っ先に淘汰されるでしょう。