事例708『棟換気が機能していない』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
来月一新する予定のホームページ。
ワードプレスへの移行に伴い、ブログもアメブロから
ワードプレスへ移行する予定です。
ホームページ作成は業者さんに任せてありますが
説明文などは私のほうで書いて渡さないといけません。
その作業が意外と時間を取りそうです。
■(1)今回の事例_________
「棟換気が機能していない」
_________________
◆写真解説
屋根頂部に換気部材を取り付けている家。
裏側から見ると、防水シートが換気部を塞いでいて
換気ができていない。
◆内容説明
屋根断熱の増加や、高い位置で空気を抜くことは効果が
高いとして、屋根頂部に換気を設ける設計が増えています。
この「棟換気」。
屋根工事の最後に、外側の部材を取り付ける。
それまで雨が入らないようにするため
下地の防水シートをカットしないケースが多い。
防水シートのカットを忘れて完成したのが今回の例です。
屋根の防水シートは空気も通さないため、
換気は全く機能していません。
5件に1件くらいある多い事例です。
◆対策
屋根断熱の場合は、あとから確認できません。
屋根工事店に写真の提出を強制するなど。
====================
■(2)編集後記
雨漏りに関する相談が多いです。
雨漏り現場を見に行くと、雨漏りしやすい設計や
施工になっています。
建築士や現場監督、職人、誰でも
一度失敗をしないと、気を付けません。
20年くらい前に知り合った建築家の方。
賞を数多く受賞するなど、設計は素晴らしい。
ただ、屋根だけは決して無理な設計をしない。
過去に雨漏りで施主とトラブルになってから、
デザインより雨漏りのリスクを取るようになったそうです。
そういった貴重な失敗談を若い方たちへ伝えていくことが
この業界では出来ていません。
何かいい方法があればいいなと思います。