事例583『防火被覆未施工』

こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今日検査に行った現場は、屋根に遮熱シートが施工されていました。
欠陥住宅を調査する建築士のブログ-遮熱シート
午前中は天気がよく、遮熱シートが太陽光を反射するので
眩しくて、じっと見ていられない。
施工する屋根屋さんは大変でしょう。
■(1)今回の事例________
「防火被覆未施工」
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欠陥住宅を調査する建築士のブログ-防火被覆
 
◆写真解説
準防火地域の木造3階建て。ダウンライト開口に防火被覆がない。
所定の防火性能がなく、他部屋へ延焼しやすい。
◆内容説明
準耐火建築物。
室内の壁や天井の隙間は、
(例えば、コンセントやスイッチなど)
全て防火被覆で処理する仕様。
写真はダウンライトを検査で外したところ。
不燃性の断熱材(ロックウールなど)で覆うなどの処置がない。
準防火地域の木造3階建ては、防火の仕様が厳しい。
業者が施工基準を知らないケースが多く
大半の建物が違法状態です。
◆対策
準防火地域の木造3階に該当する場合、
防火の施工基準を図面に添付し、造作途中でチェックを入れる。
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■(2)編集後記
当社の欠陥検査後、業者は報告書に記載した瑕疵を認め、
「できる限り」の修補をした現場がある。
「できる限り」・・・・完成した家は修補に限度がある。
この家、見える箇所だけでも構造にたくさんの瑕疵がありました。
しかし、直したのは指摘をした箇所だけ。
見えない部分は、壊してまで確認していませんし、
施主さんと業者も、そこまでは合意していません。
施主さんは、これでは納得できず
いい争いを続けていると、業者の代理人から「訴状」が届きました。
今年に入り、住宅着工数が増えているにも関わらず
新築検査依頼が激減していると、仲間の検査会社が言っていました。
業者が忙しく、依頼する側の方が検査を入れることを
遠慮してしまうこともあるようです。
裁判も大変ですし、完成した建物の欠陥処理は、費用がかかるため
業者も簡単に応じません。
工事中のチェックの重要さを、もっと広めないといけません。

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