第三者検査会社の選び方
検査依頼を受ける際に、他社と比較したとよく言われます。
他社の存在を私は歓迎しています。
我々のような強制的でない第三者検査は認識が薄いため
業者それぞれが宣伝していけば、認識が広まると思うからです。
他社の細かなことは気にしませんが、お客さんが持参した
資料などを見ると、ほとんどが外注検査員による検査です。
本部が東京にあり、名古屋はアルバイト検査員。
アルバイト検査員は避けるべきです。
ある欠陥保険の会社も、アルバイトから自社検査員へ切り替えている。
避けた方がよい理由を具体的に述べると
1、検査員自身の経験数
設計が本業だったりすると、検査経験が少ない。
「数は質を凌駕する」という言葉はうなずけます。
私も過去を振り返ると、今よりかなり検査が甘かったと思います。
家はいろんな材料が使われ、形もさまざま。チェックシートだけで
カバーできません。
現在私自身は、年間約100から150件の検査を担当しています。
2、瑕疵の知識
昨年私は、アキュラホームの準耐火建築物の施工違反を摘発しました。
いろんなハウスメーカーも施工が守られていませんでした。
多くの建築士が現場を見ているはずなのに、
どこの会社も、今まで指摘を受けていないことが不思議に思いました。
今月もある大手メーカーの構造欠陥を指摘しましたし、
今週は上場企業の間違った施工を指摘したばかりです。
全国区のメーカーでいろんな検査が入っているはずなのに、
今まで指摘を受けたことがないようです。
瑕疵や基準の知識を広め、深めるには訴訟実績があったほうが良い。
私も自身で関わった裁判や、他の判例が非常に有益な知識となっています。
知識がないと、現場で瑕疵が目に入っても、それが瑕疵だと判断できません。
料金など他に比べるポイントはいくつかありますが、
内容を重視し選んでみてください。