事例447『NC釘とCN釘を、間違えて施工した』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
毎年、1,2回、雪の影響で交通機関が乱れ
現場へ行けないことがあります。
今シーズンは、まだありませんが、
明日、明後日、もしかしたら
雪が降るかもしれません。
週末の予定がきついので、雪が降らないことを祈っています。
■(1)今回の事例___________
「NC釘とCN釘を、間違えて施工した」
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◆写真解説
釘の種類で、CN釘とNC釘がある。
現在も、多くの大工さんが勘違いしている。
これらの断面積比は約倍違い、性能的には別物。
ちなみに写真のNC釘は、構造用ではない、細い方の釘。
◆内容説明
構造部の釘は、CN釘または、N釘を使う。
(CN釘とN釘は性能、形状がほぼ同じ)
勘違いで、構造部に使えない細いNC釘が
打たれている現場が、たまにある。
耐震性能等が、著しく落ちることは確実です。
CN釘とNC釘。文字が逆さなだけ。
また、N釘。Cがないだけ。
経験がないと、パッケージの文字だけ見たら、
間違って購入する可能性が高い。
今更かもしれませんが、
名称を変えることを、検討して欲しいと思います。
◆対策
釘の間違いは、確認申請の中間検査などで
指摘を受けないケースが大半。
重要な部分だけに、釘の種類、ピッチは確認が重要。
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■(2)編集後記
今日の午後、配信されたニュース
「耐震不足 検査機関に賠償命令」
内容を要約すると、
2003年12月に完成した横浜市の分譲マンション(37戸)
日本ERIは、耐震強度が基準の64%しかなかったのに、
建築確認済証を発行。
マンションは強度不足の構造計算書に基づいて建設された。
「構造計算書の誤りを見逃した」として、民間の指定確認検査機関
日本ERIなどに対し、約14億800万円の支払いを命じた。
開発会社のヒューザーは、破綻している。
民間の指定確認検査機関の賠償責任が
認められるのは、初めてだそうです。
日本ERIは、民間ではシェア首位。
ミサワホーム 、大和ハウス工業 、パナホーム、三井ホーム、
積水化学工業が株主に名を連ねるなど、他と違い賠償能力がある。
それでも、14億800万円の賠償額は、
日本ERIの今期の経常利益11億円(予想)を上回る金額です。
業者が選ぶ、民間検査機関は、「甘い、安い」ところが人気がある。
今後、検査機関が訴訟リスクを配慮し、
いろんな「甘い」が、どう変わっていくか注目です。
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