事例538『準耐火建築物のコンセントBOX』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
年末まで約1週間。現在、突貫工事中の現場が多いようです。
今日スタッフが完成検査へ行く現場は、
昨日まで大工さんが工事をし、
徹夜でクロスを仕上げ、早朝に設備屋さんが器具付け。
今日の午前中、掃除。
午後から完成検査で、明日引渡し。
この現場以外にも、来週の完成検査時間が決まらない現場が3件。
こちらも予定が確定できないので困っています。
ローン減税や企業の決算で工事が12月に集中。
職人不足もあって突貫工事になっています。
■(1)今回の事例_________
「準耐火建築物のコンセントBOX」
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◆写真解説
3回連続で準耐火建築物の瑕疵。
樹脂のコンセントBOXを使用しているが、
基準では鋼製を使用しないといけない。
◆内容説明
このテーマは今回でとりあえず最後。
防火被覆の開口は、防火性能上弱点となるので
コンセント、スイッチBOX等は鋼製を使用しないといけない。
(溶融亜鉛メッキ鋼板製、及びステンレス鋼板製を含む)
さらに開口面積が100CM2を超えると、
ボックスの外側に防火被覆が必要になる。
通常のスイッチ類は100CM2以下です。
【必要な周囲の防火被覆】
・100~199CM2・・・30mm以上の不燃性断熱材
・200CM2・・・壁と同等以上の防火性能のもの
◆対策
建物完成後にこれらを指摘すると、工事が大掛かりになります。
工事中にチェックをするか、電気工事屋さんに事前確認する。
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■(2)編集後記
東通原発の活断層問題。
専門家側と東北電力で意見が食い違っています。
やはり、自分に不利な面は、専門家がなんて言おうと、
認めたくないでしょう。
欠陥住宅問題も同じ。
認めてしまうと大金を払わないといけないので、とりあえず否定するか
時効を主張するか、適当で安価な修補で逃げるしかない。
先ほど目を通した書類(当社の報告書に対する業者の回答)も、
そんな感じの内容でした。
依頼者はこの内容を、ネットで公表したくなるくらい怒りを感じています。
業者はいくらミスをしても簡単に逃げ、責任を取らない。
住宅業界もリコール制度を設けないといけないですね。