事例374『畳裏のかび』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
震災の影響で、完成が遅れていた現場が
今月かなりの数、完成するようです。
当社は、今週、来週あたりに
予定が多く入っています。
■(1)今回の事例___________
「畳裏のかび」
__________________
◆写真解説
完成検査で畳を上げたら、下地の合板が濡れていて、
畳裏にカビが生えていた。(赤丸部)
◆内容説明
躯体組み立て時、床合板が濡れないように
ビニールで養生をする。
この養生のジョイントから雨が入り、
完成間際まで、剥がさなかったために、
床合板が濡れたままだった。
その上に、畳を置けば、合板は乾かない。
よって、カビが生える。
今の畳は、内部にポリスチレンフォーム
などが入っているため、湿気が抜けにくいからです。
◆対策
雨仕舞いが終わっても
養生をなかなか剥がさない大工さんがいる。
濡れてなければ、構わないが
濡れた場合は早期に剥がし、乾かすべきです。
====================
■(2)編集後記
仕事柄、よく業者から恨みを買う。
「お前が検査して欠陥を見つけたために裁判になった」と
文句を言われたこともあるし、
分譲住宅の検査で、基準法違反をいくつか指摘したら
ヤクザが出てきて2000万円払えと言われたこともある。
「他の検査会社は全て問題ないと言ったのに
最後に、お前が出てきて瑕疵を見つけ、補修費が
500万円かかった。余計なことしやがって」と
文句を言われたことなど、書き出したらキリがない。
先週末、いきなり請求書が届いた。
そこには「(検査是正)報告書資料作成料」と書かれていた。
新築の工事中の検査で、あまりに指摘が出たために
腹が立って、送ってきたようだ。
事実として、是正のために作られた報告書はもらっていない。
社内検査記録のコピー4枚を現場で、
その他、是正写真を10枚、メールで受け取っただけ。
品質管理は業者の請負契約内の仕事。
だから、請求書自体は架空・不正請求です。
そこは、私が検査に入って指摘をし、是正させなかったら
かなりの欠陥住宅でした。
最初業者は、普段慣れている保険や確認申請の検査程度と
思ったのでしょう。実際にやってみると、
私の検査の厳しさに面食らったと思います。
私が言いたいことは2つ
1、このような業者は当然、リスト化しています。
(いずれ社団法人AJIAのHPhttp://www.ajia.or.jp/に掲載予定)
品質に無頓着な業者と契約してはいけない。
できれば契約する前に、相談していただきたい。
2、検査会社によって検査のレベルは違う。
第三者機関といっても、所詮業界の人がやっている。
どんな業界でも、はみ出すことは勇気がいる。
反発覚悟で検査をしている会社は稀です。
住宅業界の内情を広く知っていただくため
人気ブログランキングに参加しています。
↓ポチっと応援、お願いします!
このブログは、まぐまぐのメルマガでも読めます。
登録はこちらから
→http://archive.mag2.com/0000238034/index.html
長井のツイッター
http://twitter.com/ryojinagai