事例342(梁の切り欠き)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
昨年の冬までは、新築完成現場を
靴下で歩いても、足は冷たくならなかった。
しかし、今年は足の冷えに耐えきれず
先週、室内履きを購入。
急に、血行が悪くなったのでしょうか。
■(1)今回の事例_________________
「梁の切り欠き」
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◆写真解説
梁の真上に配管を立ち上げる必要があるため、
梁を欠いた。
設計時の配慮不足。
構造的に弱くなることは確実。
◆内容説明
この配管は2階トイレの手洗いの給水と排水。
設計時に、梁の向きなどを確認していないために
このような結果となった。
事前に、細部の取り合いなど考えず
行き当たりばったりの施工が、住宅では一般的。
基礎でも簡単に、あとから穴を開ける場合も多い。
◆対策
設備で構造材を痛めないように
工事前に図面上でのチェックをする。
このように痛めてしまった場合は、補強する。
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■(2)編集後記
住宅の検査(ホームインスペクション)を扱う団体が
今後増えそうです。
役所や保証など、国の制度の検査は不十分であり
これとは別に、検査を入れる必要性が広がることはよい事です。
ただ懸念は、施工業者なども、検査団体を作ろうとしていること。
現在、確認申請や性能評価などを行う民間の検査機関で
ハウスメーカーが出資し、OBなどが社員の会社もある。
それを、第三者機関と言うのは違和感がある。
検査(インスペクション)において、
検査の品質以上に難しいのが倫理。
ドラッガーがプロの倫理としてこう言っている。
「知りながら害をなすな」
10年検査してきた私が、はっきり言えることは、
検査員の自立性、私的利害の排除がないと、これを守れない。
施工者の社員が検査員の場合、圧力に反発するには、
会社を辞める覚悟がなければ無理でしょう。
顧客アピール、その後の受注のために発足するなら
それは自らの利益だけのためである。
業務内容や範囲を明快にすべきです。
依頼する側もよく見極めないと、無駄金を払うことになる。
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