事例351(梁接合部に火打ち梁が付く)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
午前中検査に行った現場で、
隣の現場に居た大工さんから、声をかけられた。
見たことある顔だと思ったら
3年位前に会った事がある人でした。
いい仕事をしている大工さんは
私に対し、好感を持ってくれているようです。
■(1)今回の事例___________
「梁接合部に火打ち梁が付く」
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◆写真解説
梁接合部と火打ち梁の仕口が同位置にある。
接合部は弱い部分であり、好ましくない施工。
◆内容説明
公庫仕様書に、以下のような記載がある。
「建物の一体性を高めるために、木造軸組工法の場合、
継ぎ手の位置などには十分に留意したい。
特に、継ぎ手位置を揃えたり、耐力壁の周辺や
火打ち梁の近くに継ぎ手を設けたりするのは
好ましくない」
今回の例は、火打ち梁の力が伝わる仕口と
梁の継ぎ手位置が合っていて、
かかる力によっては、破壊する可能性もある。
写真は何の補強もないため、
金物などでの補強が必要です。
◆対策
梁の継ぎ手位置を躯体屋さん(プレカット工場)に
お任せにするケースが多いと思う。
誰かがチェックしているだろうと
お互いが思っていると、今回のような例になる。
施工図面のチェックは誰が責任を持つのか
決めておくことが大事。
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■(2)編集後記
「暖かい。カビ、ダニのない家」
このうたい文句に惹かれ
家を建てたら、
「寒いし、家中結露だらけで、カビがびっしり」
業者に文句を言ったら、開き直った。
これは私の作り話ではありません。
実際に、今週検査してきました。
重大な基準法違反もいくつかあり
解決は、裁判にゆだねることになりそうです。
家で騙されると、取り返しがつかない。
この手の悪徳建築業者を、行政は取り締まらない。
被害者数が多くないと、マスコミも興味を示しません。
この業者を放っておけば、
被害者は年間2,3人づつは増えるでしょう。
これから買う人へ忠告します。
「実際はどうなの?」という性能に対し
性能が出ない場合の返金保証。
再工事保証をつけてもらいましょう。
最近は、商品の差別化をつけるため
言葉巧みに、証明できない性能を、
広告やカタログに、うたう会社があります。
例えば、
子供の頭がよくなる家。
よく考えると意味不明な健康住宅など。
英会話教材、ダイエット食品を
買うように、家を決めたらダメですよ。
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