事例437『鉄筋かぶりなし』
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今朝は5時半から仕事しています。
早く帰るつもりが、もう21時半。
明日も難しい検査があるので、
これを書いたら帰る予定です。
■(1)今回の事例___________
「鉄筋かぶりなし」
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◆写真解説
基礎外周部、折り曲げた鉄筋が下に付いている。
かぶりはゼロで、基準法違反です。
◆内容説明
基礎底の形状が、オールフラットのベタ基礎。
外周部を掘り下げないために、
スラブ鉄筋の折り曲げの先端が、
捨てコンに付いている。
折り曲げ方向をかえることで、
是正させました。
◆対策
設計時に配慮すれば、防くことができる。
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■(2)編集後記
昭和56年以前に建てられた木造住宅は、
無料で行政の耐震診断を受けられます。
私も7年くらい前、愛知県に検査員登録し、
今でも時々、検査に行きます。
耐震補強に前向きな方は、すでに診断を終えている。
今、受ける人の大半は、市役所から勧められるなど
タダですし、とりあえず受けてみようかという人が多い。
だから、「検査して意味があるのか」とか、
「どうせ検査しても補強する金はない」など
検査に行って、文句ばかり言われることもある。
役所絡みの仕事、
「では検査をやめましょうか」とは言えないので
嫌な気分で業務を遂行することになります。
真剣に取り組む依頼者が減っている中、
税金を使った耐震診断を、今後も続けないといけないのか。
もしかしたら、以下の理由があるように思えます。
当時の建築基準法の耐震基準が弱かった。
その責任として、行政負担で耐震診断を行い、
さらに、補強工事に補助金を出す。
さんざん宣伝しているのに診断を受けない人。
診断を受けて「倒壊する」と結果が出たのに
何も補強工事しない人に対し、
大地震が来て、家が倒壊しても、自己責任だと
行政は突き放す。
次の大地震の発生が、
できるだけ遅いことを祈るしかありません。
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