事例317(アンカーボルトのズレ)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今朝、直行で愛知県瀬戸市の現場へ
行ってきました。
狭い山道を抜けたところにある現場、
資材運搬など大変だったと思います。
そこは、車の向きも、かえられないような
土地だからです。
■(1)今回の事例_________________
「アンカーボルトのズレ」
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◆写真解説
アンカーボルトのズレが大きく、
座金及びボルトの上部が土台からはみ出している。
これでは緊結が不十分。
◆内容説明
分譲住宅の購入前検査で
床下に潜り発見。
この建物は2×4。土台の幅は約90mm。
アンカーボルトは芯から40mmほど、
横にズレています。
ここまでズレたら、説明するまでもなく
明らかにNG。
補強が必要になります。
このようになった原因は、
アンカーボルトを「田植え方式」で設置したためらしい。
「田植え方式」とは田植えをするように
コンクリートを流し込んだあと、固まるまでの間に、
アンカーボルトを差し込む方法。
この方法は、アンカーボルトの高さのばらつき、
入れ忘れ、ズレが生じやすいです。
◆対策
コンクリートを打設する前に
アンカーボルトを設置し、位置を確認する。
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■(2)編集後記
先回、予告した週刊文春の
「大改造!! 劇的 ビフォーアフター」が
我が家を台無しにした、という記事。
読んでない人のために少し内容をまとめますと
昨年11月放映された築48年の東京都N邸の大改造。
主な目的は、2軒をつなげた家であるため、
室内にある段差の解消と、家の耐久性UP。
番組のファンであり、依頼したら出演が決定。
工事の結果、段差は解消されていない、
前より暗くなった、耐震性、耐火性、断熱性など
工事前より悪くなったなど、内容に納得できない。
相手側は事前に納得してもらったと主張。
打ち合わせは工事完成までに4回、匠と会ったのは2回。
工事費用は2000万円かかり、内1500万円がローン。
完成時に驚かすために、
工事途中、現場を確認できないから、食い違いが出て当然。
匠の技量やその人の仕事ぶりから
中には満足する人もいると思いますが
Nさんのように完成したものに
不満な人は相当数いるはず。
私も過去に、建築家が賞を取るために
全てお任せで造った家に数件、関わったことがあります。
デザインに施主は満足していましたが
機能的な事などは、かなり不満を示してました。
また、住んでみたら、寒い、暑い。
無理な屋根のデザインから雨漏りしたりと
トラブルが多発。
簡単に建替えられるものではないため、
造る側の自己満足や、
実験的な目的で家を造られたら、たまりません。
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