事例304(耐力壁のビス)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
夕方、打ち合わせに出かけるまで
今日は事務所で書類作成。
午前中、欠陥住宅に関する
相談電話が3件ありました。
その時に思ったことを編集後記に記載しています。
■(1)今回の事例_________________
「耐力壁のビス」
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◆写真解説
2×4耐力壁部の石膏ボード、
下端のビス打ちなし。
この部分も@100mmでビスが打ちが必要。
(写真はユニットバス部)告示1541号
◆内容説明
ユニットバスが設置される前に
石膏ボードを検査して発見。
耐力壁の石膏ボードのビスピッチは
外周を@100mm、中間部を@200mmで
施工しなければならない。
今回のような不備があれば
耐力壁として、所定の壁倍率(1.0)は確保できない。
つまり、設計より耐震、耐風性が弱くなる。
内部の壁石膏ボードを耐力壁(準耐力壁)とするのは
通常、2×4と性能表示制度を使った木造住宅くらい
大工さんが2×4の施工を理解していないと
ビス打ちの間隔を間違う。
◆対策
2×4のハウスメーカーは
過去に検査会社などから今回の件を指摘をされ
補修で大変な目にあっているようで、
現在は社内検査を厳しくおこなっているようです。
重要な部分だけに、ビス検査は大切です。
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■(2)編集後記
資格や肩書きを過信してはいけない。
これは建築士に限らず何でもいえる事。
誰でも専門があり、それ以外の知識は薄いはず。
当然、私もオールマイティーな建築士ではない。
相談においても、自分の専門範囲を決めて、
個人的に面識がある人をのぞき、
専門分野以外の相談には答えません。
・ビル、住宅、店舗、リフォーム何でもできるという
「百貨店的な建築士」と
・木造住宅だけに特化した「専門店的な建築士」
木造住宅の設計を依頼するとき、
あなたはどちらがいいですか?
専門外へ依頼し失敗した例を紹介します。
住宅で問題が起きたら
相談先として、建築士事務所協会などを
すすめる人がいる。
今日もそういうところへ相談し
紹介してもらった建築士で解決せず、
当社へ電話してきた人がいた。
建築士なら誰でもいい訳ではない。
相談先を間違えて、時間、お金のムダになってはいけない。
豊富な専門知識を持つ建築士の「調停委員」だって
実情は「岩山健一」さんのブログ↓のとおり
http://ameblo.jp/jikenbo100/entry-10645614241.html
また、岩山さんのブログには
依頼した建築士の判断ミスのことについても書かれている。
資格を過信すると、このような被害にあう。
情報化社会の今、限られた知識なら
勉強していない資格者より素人の方が詳しいこともある。
例えば、最近なら、断熱、気密、換気等はそう感じる。
人の不幸話が好きなだけで紛争にかかわる人もいます。
専門家の中身を見極める事が大切です。
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