事例158(筋交い金物ビス不足)
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今週からでしょうか、
現場で防寒着がいらなくなりました。
サクラも満開で季節の変わり目を感じてます。
■(1)今回の事例_________________
・「筋交い金物のビス抜け」
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◆写真解説 ↑クリックすると拡大します。
筋交い端部金物。
写真で見える範囲でビス抜け2本。
(丸印は筋かい面6本必要と表示あり→5本しかない)
ビスが少ないと所定の耐力が出ず違法。
◆内容説明
大地震時に筋かいが外れないよう
平成12年告示1460号第一号で
筋交い端部の接合方法が定められました。
その中の接合方法と同等認定品が
金物メーカーから出され
多く使われています。
メーカー指定の施工方法を守らないと
当然違法であり、耐力不足になります。
あとから発覚すると
補修、修理が大変な箇所であり
きちんと施工させることが必要です。
◆対策
よく、役所の検査を受けるから大丈夫だ
という話を聞きますが、
役所もしくは民間機関はビスを全て検査しません。
自主検査もしくは
第三者の全数検査が必修です。
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■(2)編集後記
住宅不況の影響を受けて
昨年に比べ新築工事中の検査が減っています。
その代わりに最近増えているのが
「欠陥検査」
健康診断みたいなもので
何となく自覚症状があり、それを確かめるために
依頼してくるケースが大半です。
たまたまかもしれませんが
最近の検査で重大な法違反が見つかるケースが
80%以上
古い家ばかりでなく新しい家もあります。
重大欠陥事項を依頼者に告げるときは
複雑な心境です。
患者にがんを告知する医者の心境と同じかもしれません。
大地震が来るまで構造的な欠陥は気が付かない。
大地震が来て家が倒壊すれば欠陥だったのか
証拠が残らない。
大地震が来てからでは手遅れです。
何かおかしいと感じたら
家の診断(検査)をすることをお薦めします。