ミニコラム9 「建築士制度が変わる?」
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今日から月曜日まで非常にハードスケジュールです。
検査ぎっしり、セミナー、相談・・・
前の晩に書いています。
■ テーマ__________________
・建築士法の改正 「重要事項説明」など
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「建築士法」が改正に基づき
11月28日から建築士制度が大幅に見直されます。
姉歯マンション偽装事件による法律など
の見直しの1つです。
建築士以外の方にも知っていただきたい
項目を2つ紹介しましょう。
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○一級建築士の免許証がICチップ入りの
携帯可能なものになる。
私も年に2回ほどは、
建築士免許書見せてくれとお客さんに言われます。
資格もないのに名刺に勝手に書く例があり。
疑う人がいるからです。
(リフォームなどでは多いようです)
現在は賞状のようなA4サイズの紙。
免許証のようなサイズになれば、
現場でも気軽に見せることができますね。
変更手続きはこれからで、変更するかは
任意のため全員に適用するものではありません。
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○設計、監理 契約時に施主に対し
「重要事項説明」が必要になる。
「重要事項説明」と聞くと
不動産の売買契約を思い出します。
契約前に物件情報、金銭についてなど
宅地建物主任者が説明するものですね。
設計の場合は
・契約金額、支払い時期
・作成する図面の種類
・現場監理の頻度や報告方法 など
を説明し書面を交わさないといけません。
曖昧な建築士の業務を明快にするという意味では
良いことです。
直接、設計事務所に設計を依頼する場合は
全くこの制度は問題ありませんが
多くの方は、ハウスメーカーや工務店へ依頼し
工事請負契約だけで設計契約がないのが普通です。
このように設計と施工が同じ会社で
設計費が別れていない場合や
設計士が自社にいなく、下請けで施主に対し
建築士を直接会わせないケースは
どうなるんでしょうか?
・家の代金から工事費と設計費をわける
・下請けの設計士へ施主が直接設計代金を払う
などの改善が必要になるでしょう。
今までは図面だけの報酬で現場を実際に
監理していなかった建築士も今回は監理の約束をする以上、
責任が明快になります。
ただ、以前と変わらないという懸念もあります。
他の建築士にインタビューしてみましたが
書類が1つ増えただけでやる事は変わらないのでは?
という意見が大半でした。
監理が機能し、瑕疵が減る事は期待できそうもありません。
建築士の責任追及がしやすくなっただけのようです。
また、建築主が「建売住宅」の場合は
なんら変わりません。
消費者として家を建てるとき
設計契約時に「重要事項説明」があること
を是非覚えておきましょう。
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■(2)編集後記
事務所の貸駐車場を今月末で
明け渡ししないといけません。
約60台ほどの広い駐車場、
何か建物が建つみたいです。
住居などと違い、いきなり宣告されても
それに従うしかありません。
事務所のある場所は
田舎ですけど一応駅前通り。
今日、不動産屋に情報を求めましたが
近くに空きはないそうです。
期限まで時間があるので
もう少し探すつもりです。
駐車場がないと事務所自体の移転も考えないと
いけなくなるかもしれません。