欠陥住宅事例65
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今回の事例は
気密シートの不備です。
気密シートとは「透明のビニール」そのものです。
部屋内の空気が隙間などから壁内など外へ逃げない
ように封じ込めるために使われます。
何のため?
・壁内の結露防止・・水蒸気を多く含んだ部屋の空気を壁内へ
入れない。
・気流による空気移動の防止・・冷暖房した空気を逃がさない。
などが主な理由です。
■今回の事例______________________
・「天井面の気密シート」・・壁との隙間まで施工がない
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写真解説:天井面に気密シート(矢印部)を施工する
仕様ですが壁との取り合いまでシートは伸びていなく、
その部分(丸印)で気密は取れずシートを施工した効果が薄い。
今回の写真の事例は
2階の天井だけに気密シートを施工した例です。
理由は特に聞いていませんが
この冬場など部屋を暖房しても、
最上階の天井部分に隙間があれば
「煙突効果」で温まった空気が隙間から屋根裏へ逃げてしまう
対策だと思います。
気密、断熱については、
施主さん自身が勉強され非常に詳しい方が増えています。
逆に業界の関係者は、気密住宅を売りにしている会社を除けば
気密については無頓着です。
今回、施主さんから「天井面」だけの
気密シートの追加オーダーを受け、
施工した結果、
・
・
確かに天井面は施工されていますが
肝心な壁と天井面の隙間の施工がされていません。
天井面の気密シートを壁との取り合いで折り曲げ
垂れ下げる(20~30CMくらい)施工方法が正解です。
◆対策
高気密を標準で行なっている建築会社なら
任せても良いでしょう。
そうでない場合は、ご自身でチェックするか、
事前に施工詳細図面を書いてもらう事を
お薦めします。