欠陥住宅事例61
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
『床下断熱材の不備』を紹介します。
■今回の事例_____________________
・「床下断熱材の一部未施工」
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写真解説:床下断熱材の未施工部分。
冬は部屋を暖房しても暖かい空気は上に行くため
どうしても床が冷たく感じますね。
床の断熱をきちんとしても畳やカーペットの上
以外はどうしても寒いです。
床の寒さ対策は床暖房が一番ですが
オール電化住宅の増加で最近あまり見かけません。
床暖房といえばやはりガス、石油の選択が一般的です。
家を断熱することは当たり前のように思えますが、
耐震診断で昭和56年以前の家を見ると
床下に断熱材なんて入ってないです。
最近でも、押入れや階段下はいらないとか
思っている大工さんは多いです。
ですから、多少隙間や忘れがあっても大丈夫だと
大工さん自身が勝手に判断すると
監督などが見ない箇所であるため
不備は減りません。
完成後の検査で床下に潜ると
床下点検口廻りに断熱材がない確率は
50%くらいです。
なぜか?
床下点検口は床組のあとに穴を開けるため
あらかじめ断熱材をその部分付近で入れ
なかったりして、施工後もそのままの状態で
完成するからでしょう。
断熱の隙間にこだわる事も大事ですが
基礎で断熱、気密を取らない場合はこの
1階床部での気密にこだわってください。
いくら断熱材を良くしても気密がスカスカで
冷気が室内に上がれば意味がありません。
◆対策
床を張ってしまうと裏側(床下)からしか見えません
施工中のチェックか完成時などに床下を見る。