欠陥住宅事例41
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
『基礎の鉄筋を切断』を紹介します。
■今回の事例_______________________
・基礎に配管を通す穴をあけた時、鉄筋まで切断してしまった。
___________________________
基礎には配管を通す穴がいくつかあきます。
普通、コンクリートを打設する前に「スリーブ」という
管をあらかじめ入れておき、あとで穴をあけないで済む
ように施工するのが基本です。
これなら鉄筋を切る事はないです。
基礎の鉄筋を切る事は、耐力上その部分は弱くなります。
特に一番上の主筋という横の太い鉄筋が切られるケースが
多いので影響は大きいです。
また、写真の例のように穴の直径100mm程度になると
あらかじめあける場合は補強の鉄筋を周りに入れます。
もちろんあとからあけた場合は補強は無理です。
コンクリートに穴をあける事自体、硬そうで大変だと思い
ますが、職人は案外大変だと思っていません。
コア抜きと言いましてダイヤモンドの刃で簡単にコンクリート
鉄筋を切断できるんです。
位置が最初に決まらない場合など
「あとであければいいか」
と思ってしまうようです。
私の経験上、ガス屋さんのほうが後からあけて、鉄筋を切る
確率は高いです。
今回の写真の例は鉄筋位置も端すぎる、いわゆる「かぶり」も
かなり不足しています。
◆対策
これはお客様の立場からは対策がやりにくいです。
監督さんが気を付けていても勝手に職人が穴をあける
事もあります。
当社では「鉄筋探査機」を持っています
値段は最近下がってまして鉄筋の位置の特定だけでしたら
10万円以下で買える様になりました。
基礎に穴をあける時は「鉄筋探査で位置を確認する」事を
必須にするしかないでしょう。また、あける穴の大きさも
限度を決めるべきです。