欠陥住宅事例35
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
『違法ビスの使用』を紹介します。
■今回の事例____________________
・内部の耐力壁(地震や風の力に働く壁)に
強度の認定を受けていないビスを使っていた。
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写真はビスの梱包で、強度の認定を受けていると
その表示が必ずありますし、ビス頭にも実は記しがあるんです。
だた、私のように検査をする立場でないとわからないでしょう。
たまたまですが2日連続、別の会社ですがこの事例が発覚!
間違いやすい強度的に影響のある事例です。
耐力壁、今回は内部の石膏ボード壁でしたが
強度を出すためにはボードを留めるビスのピッチが
定められているとともに、国の強度認定を通った
ビス又は指定の釘しか使えません。
今回の事例は違法で強度不足ということから2件とも
是正を求めました。使ったビスは何千本という単位で
かなり大変な作業です。ユニットバスもバラシます。
最近、内部のボード類は釘ではなくほとんどビス留めの
会社が多いです。
(一部の大手メーカーで今だに釘打ちもありますが)
理由は?
たぶん、釘のように後から浮いてくる可能性が
ほとんどないために仕上げのクレームになり
にくいためでしょう。
あとは、中越地震でも事例が発表されましたが
釘留めは地震で釘が浮いてくるようです。
いろいろな用途に使われるため、ビスの多くは
この認定を受けたものではありません。
大工さんが知らずに買うことが今回の原因です。
◆対策
今回の事例は2×4住宅で気をつけてください。
他の構造体はあまり関係ありません。
大手メーカー以外で建てられる方は
専門家にチェックを頼むかこの話を覚えていて自分でチェック
するしかありません。
誰かが気が付かないと知らずに完成し耐震強度が不足した家に
住んでしまうでしょう。