欠陥住宅事例14
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
今回は木造の構造金物ビス打ち忘れを紹介します。
※構造金物とは筋交いや柱の端部を緊結する金物のこと
■今回の事例____________________
・構造金物を固定するビスの打ち忘れ
□メーカーの規定どうりのビスを使い、
規定どうりの本数を使うことが必要。
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写真の解説をしますと
筋交い端部の金物の筋交い面のビス打ち忘れ
筋交いは木造住宅で地震や風などの横の力に対して突っ張る
構造上主要な部材です。
今回、新潟地震の木造住宅の倒壊の原因は何かと言いますと
瓦屋根が重たいとか老朽化ということはもちろんですが、
筋交いの固定不足、筋交いの数の不足、
シロアリや雨漏りによる木部の腐りが倒壊の主な原因です。
昔の建物は筋交いは釘でしか止められていません。
釘だけですと「繰り返しの大きな荷重」を受けると外れ、
家は倒壊です。
公庫の仕様書で記載され現場で筋交いの金物固定が一般的に
始まったのが中古住宅を見ている限りだいたい平成に入る前後、
その後阪神淡路大震災後(平成7年)に金物の重要性が業界で
認識され一気に普及し、平成12年に法律として制定されました。
現在はいろいろな種類の金物が出回っています
メーカーはそれぞれ認定を取っているので
メーカーの指示どうりに施工することが重要です。
ただ、施工するビスの数が多く大工さんが気をつけていても
今回の例のように忘れる事がよくあります。
最近はビス頭に色をつけたものなど
忘れ防止対策もいろいろ出きました。
◆対策
忘れがないように誰かがチェックする事が大切で、
「見る意識」を持って全数検査しないと見落とします。
これは素人さんでは難しい部分ですし、
良くわかっていない監督さん、設計者でも完璧な
チェックはできません。
設計者、監督さんで大丈夫か見極めましょう