欠陥住宅事例30
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
ホームページにある欠陥工事写真集の過去の例を
取り上げて欲しいという要望があり
古いものから今回ピックアップし、
『筋交いの切り欠き』を紹介します。
■今回の事例___________________
・筋交いを切り欠いたり 穴をあけてしまった。
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筋交いは断面が45mm×90mmのもので
壁倍率2と基準法で定められています。
ちなみに構造用合板は2.5倍、
筋交いをダブルに入れると2×2倍=4倍です。
壁量の算定は通常各階のX,Y方向それぞれの、
壁倍率×数×壁の長さの合計を出し
地震力、風圧力に耐えるか検討します。
壁倍率とは?
強度の単位で示すと
壁倍率1=200kgf/m です。
平成12年の法改正で平均値相当に変更され
木によってばらつきは当然ありますが一応、
基準となっています。
当然、切り欠きや穴あけがあれば耐力は落ちて
規定の壁倍率をみなせません。今回の写真のような例は
完全にダメです。
これ以外によく問題になるのは
『節のぬけ』と『乾燥による縮み』です。
特に縮みは45×90mmのものが乾燥により
43×87mmとかになるため
これが原因の紛争も起きています。
(判断は難しいです)
◆対策
1、余裕をもった設計をする。
出来れば基準法の1.5倍の壁量設計、間違いが起きても
余裕があれば対処は簡単!
2、設備業者、大工への教育
3、節や縮み対策で集製材の筋交いを使う