欠陥住宅事例40
こんにちは住宅検査カノムの長井です。
『アンカーボルト 入忘れの隠蔽』を紹介します。
■今回の事例____________________
・アンカーボルトを入忘れ、そのまま完成
________________________
アンカーボルトは基礎に埋込まれ、躯体をつなぐ重要
な部材です。
特に躯体の浮き上がりを押さえるため、
入忘れや大きなズレは重大な欠陥です。
2×4や在来工法で1階の床を先に施工する場合は
すぐにこの部分が隠れてしまい不備の発見はあとから
不可能です。
多少のズレは仕方がないとして、全くの入忘れをそのまま
にすることは建物の耐震性などに影響が出るでしょう。
普段は床下に潜ってもアンカーボルトは基礎パッキンで
隠れて見えないんです。
今回、完成後の現場でありながら発見できたのは非常に偶然です。
なぜ発見出来たのか?
実は
コンクリートの非破壊試験をこの部分の直下の基礎で行なった際
土台が揺れたからです。
コンクリート非破壊試験はコンクリート表面を叩き
その反発で強度を推定するものです。
たまたま私自身が打撃したため異音に気が付きました。
これがなかったら見落としていたでしょう。
◆対策
あとで確認ができなくなるアンカーボルトは数も多く、
チェックは2重3重に行なうべきです。
監督へ指示したり、図面をもらい自分でチェックする事も
良いでしょう。
もし、入忘れなどの不備が出てしまったら・・・
ケミカルアンカー(接着系)を専門職の施工で打つことが
適正な是正方法です。
監督や基礎屋の施工は強度が十分でないことがありますので
注意してください。